1on1コミュニケーションで、部下との信頼関係を構築するノウハウを徹底公開

INFORMATION
お知らせ・セミナー情報

システムブレーンさんの講師コラムで、「雑談で終わらせない!部下の本音と行動変化を生む1on1の極意」が紹介されました。

2026年04月01日NEW

システムブレーンさんの講師コラムで、「雑談で終わらせない!部下の本音と行動変化を生む1on1の極意」が紹介されました。

 

生産的な1on1にするために大切なこととは

従来の面談は仕事の指示・指導に終始しがちで、ネガティブなフィードバックによって部下の視野が広がらなかったり、自尊心が損なわれたりすることもありました。1on1が生産的な時間であることをいかに浸透させられるかが運用のカギとなります。

特に若手層では、面談の時間に対して「自分にとって意味があるか」「成長や問題解決に繋がるか」を非常に重視する傾向があり、生産的でない面談や対話が続けば、「この会社にいても成長できない」と感じ、離職意向が高まるという現象が起きています。近年、エンジニアや専門職で顕著だった退職率の高さから見ても、上司が部下の話を傾聴し、進捗状況に合わせた具体的なアクションを共に考える「生産的な時間」を準備することが大切です。

そして多様化が進む現代において、部下一人ひとりに合わせた「個別対応」の必要性も高まっています。しかし、上司側はハラスメントを恐れて否定的なフィードバックを避けたり、本音で向き合えずに「一歩踏み込めない」と感じたりすることが多いのも現実です。

ここで重要なのが上司側からの適切な「自己開示」です。部下が本音で話す上司の共通点に、上司自身が3倍本音で話しているということが挙げられます。過去の成功談だけではなく、「私も最初は失敗が多かった」「勘違いや先走りでひどく怒られた」といった自分の弱さや失敗、迷い、そこから少しずつ乗り越えてきた経験を語ることで、部下が最初の具体的な一歩を踏み出すハードルを下げるのです。

自己開示は、部下にとって、上司との「心の距離を縮める」ためのアイスブレイクとなります。ただし、自己開示の目的は相手との距離を縮めることであり、プライベートな話を無理に引き出すことではありません。部下の中にはプライベートな話は避けたいと考えている人もいるため、まずは上司から家族や趣味の話をし、「ここは聞いても大丈夫ですか」と了解をとりながら話を進めていきましょう。

さらに相手の「推し」や「マイブーム」といった、仕事以外の好きなことに耳を傾ける「傾聴」が、その人の得意・不得意・価値観を知る上での土台にもなります。

効果的な1on1に共通する要素とは

 

成果を出す1on1には次の共通する要素があります。

1. 目的のすり合わせと準備の徹底

1on1が「何のための時間か」を明確にし、組織の生産性向上、退職率の減少、エンゲージメント向上といった目的を社内で共有します。そして、うまくいった例と、うまくいかなかった例を共有し、ノウハウとして再現性を高め、次に繋げることが大切です。

また、部下が1on1で「何を話したいか」を事前に確認することで、議題のない雑談化を防ぐことができます。上司は部下の話したい内容と、進捗やフォローアップなど自身の確認事項をすり合わせることで、生産的な時間へと変えることができます。

そして議題が決まっていることで、部下も話す内容を準備することができるのもメリットです。「1on1で聞かれる質問について、準備する機会が増えることで、自分の頭で考える習慣がつきました」と感じる若手が多いです。

2. 時間の尊重と心理的安全性(評価との分離)

・1on1を後回しにしない

1on1の質が高い組織では、1on1をリスケジュールすることは基本的にありません。1on1は「空いたらやる予定」ではなく、「優先して守る予定」として扱われます。やむを得ず日程変更する場合も、安易に先送りするのではなく、できるだけ早く代替日を確保したり、前倒ししたりすることが大切です。日程変更が続くと、部下に「自分は軽視されている」と感じさせ、信頼を損なう要因になりかねません。

上司の時間を確保するためにも、システムの活用などで負担軽減を図ることも大切です。例えば、部下に事前に「話したい議題」を入力してもらい、上司はそれに目を通してから臨むことで、無駄なく論点に直行できます。

・心理的安全性

「何を話しても大丈夫」「生煮えのアイデアでも大丈夫」という心理的安全性を担保することが重要です。これを高めるための一つの手段が、「1on1は評価には繋がらない」と事前に明言しておくことです。部下にとって、評価される相手に自分の弱みや失敗をさらけ出すのはリスクです。「1on1は、部下が成果を出すために上司が支援するための場である」と明確に示し、共有しましょう。

また、上司自身が1on1の進め方を定期的に振り返る仕組みも必要です。匿名アンケートや多面評価を活用し、部下がどう受け止めているかを確認することで、「できているつもり」と実態とのズレを修正しやすくなります。

3.「自由度」の提供

例えば、アイデアが不十分な部下に対しては、どの部分は自分でやらせるか、どの部分はノウハウなどでサポートするかを切り分ける必要があります。事細かに指示をし、マイクロマネジメントに陥ってしまうと、「言われたことしかやってはいけないんだ」と部下のモチベーションを下げることに繋がりかねません。

過去に成功したノウハウをある程度伝えた上で、「自分がよいと思ったやり方を取り入れて、報告してほしい」というように自由度を持たせるのです。

例えば、接客の現場では、基本動作は標準化しつつ、接客の仕方には一定の裁量を持たせている企業があります。土台があるからこそ、自分なりの工夫が活き、主体性や自己効力感に繋がるのです。

若手社員に自立を促したいからと「いきなりカレーを作れ」と丸投げしても、材料も道具もなければ部下にとってはハードルが高くなってしまいます。一方で、全て上司が手を出していては、部下は「自分が作った」という実感を持てません。

正しい支援の形は、カレーの材料(データ、リソース、過去の事例やタイミングなどのヒント)は上司が用意し、それをどう組み合わせて「調理」するかは部下に任せるというスタンスです。「自分なりに工夫して調理した」という実感が持てて初めて、部下は当事者意識を持ち、失敗しても「次はこうしよう」という自発的な行動に移れるようになるのです。

部下の行動変化に繋がる1on1の進め方

具体的なアクションに落とし込むことが必須です。「いつまでに何ができるようになれば良いか」を話し合い、逆算をして、例えば今月何をするかを具体的に決めます。部下ができないことに対しては、上司がリソース確保や優先順位の調整といったサポートを行います。

新しい挑戦には失敗がつきものですが、失敗を言えない雰囲気は組織の不正に繋がるリスクがあります。うまくいかないことをすぐに共有し、次のアクションへ繋げる「失敗のサイクルを速くする」ことが、会社が成長し続けるためのカギとなります。うまくいかないことを相談できる雰囲気づくり、それをカバーするための方策を一緒に考える環境が、不正を起こさない組織づくりのポイントです。
上記を踏まえて、具体的な面談の型として、以下のステップを推奨します。

1on1を回す6つのステップ

安全の確認: 守秘義務の再確認や、今日の目的、扱う議題の合意。議題は可能な限り「本人起点」で設定します。
現状整理: 事実、進捗、困りごとを簡潔に共有。ここでは時間をかけすぎないのがポイントです。
深掘り: 背景にある感情や前提を探ります。「何が一番不安?」などといった問いで、裏側にある本質的な課題にアプローチします。ここで前述した心理的安全性が効果を発揮します。
選択肢の検討: 解決に向けて「やれる手」と「やらない手」を出し合います。上司が答えを出すのではなく、部下が自ら意思決定できるよう支援します。
合意: 次のアクション(最初の一手)と期限を明確にします。同時に「上司としてどんな支援(リソース確保や調整)が必要か」を確認し合います。
フォローアップ: 次回の冒頭で「前回決めたアクションはどうだったか」を確認し、調整を行います。
1on1が問題解決の時間になったか、自分の成長支援の場になったか、フォローアップで不安が減ったかなど、満足度を確認しながら進めていくことも重要なポイントです。
1on1を現場任せにしないための組織設計

組織として1on1を機能させるには、現場の上司個人の努力に任せるだけでなく、仕組みとしてのアップデートが求められます。
組織全体としては、まずは以下のステップで取り組むことをおすすめします。

定義の統一: 評価の場ではなく「部下育成・支援の場」であることを全社員に周知する。
実践的な研修: ロールプレイを通じて「傾聴」や「適切な問いかけ」の技術を磨く。特に専門職からマネージャーになった層には、丁寧なスキルトレーニングが必要。
文化の醸成: 失敗を共有し、お互いに学び合う文化をトップから発信する。
「傾聴」は部下の苦手なことや「やめたくなること」をあえて聞くという逆の視点からの問いも有効です。例えば、残業が多いこと、急な指示、ないがしろにされることといった「嫌なこと」を把握し、それを改善することで退職率を大幅に減らした企業の例もあります。これは、弱みをカバーしつつ強みを伸ばせるように、個別に対応することに繋がっているのです。

1on1は組織を変える仕組みである

板越さんの講演では、多くの企業の成功・失敗事例を共有し、参加者が会社の文化に合わせた1on1のフォーマットを作成できるようノウハウを伝授いただけます。

昨今、リモート勤務の普及やZ世代、そして多様性という3つの要素が重なり、一律のコミュニケーションでは上手く対応できなくなりました。だからこそ、「自己開示」や「個別対応」、「心理的安全性」を担保し、それを評価し共有していく必要が出てきているのです。

上司が「指導やアドバイス」だけでなく、「話を聞き、どの部分を教えて、どの部分を任せるか」を一緒に考えてくれる時間。そして、次の面談時に「できた」という自信がつき、問題が解決に向かう安心感を得られる時間、それこそが、今求められている生産的な1on1の姿です。

ぜひ板越さんの講演をきっかけに、「上司と部下が本音を言っても安心な職場」を創っていきませんか?

📌 「1on1」悩み解決のためのQ&A

Q1. 1on1がいつも「中身のない雑談」で終わってしまいます。改善の第一歩は?
A.面談の「事前設計」を徹底しましょう。 雑談化を防ぐ最大のカギは、部下が「何を話したいか」を事前に確認しておくことです。あらかじめ議題が決まっていることで、部下は自ら考える準備ができ、上司も進捗確認などの必要事項とすり合わせが可能になります。これにより、限られた時間を「生産的な時間」へと変えることができます。

Q2. 「部下の本音がわからない」のですが、どうすれば引き出せますか?
A.まずは上司側から、失敗談を含む「自己開示」を行いましょう。 部下が本音を話す上司の共通点は、上司自身がその3倍本音(自己開示)を話していることです。過去の成功体験だけでなく、失敗や迷いをさらけ出すことで、部下の心理的なハードルが下がり、安心感が生まれます。ただし、プライベートな話は相手の了解を得ながら、適度な距離感を保つことが大切です。
Q3. 「心理的安全性」を高めるために、面談で伝えるべきことはありますか?
A.「1on1は、原則として“評価を決める場”ではなく、成果を出すための支援の場である」と明言してください。評価に直結する場では、部下は弱みや不安を見せにくくなります。だからこそ上司は、この場の目的が査定ではなく、進捗確認や課題整理、行動支援にあると伝えることが重要です。その一方で、仕事の進捗や行動が結果として評価と無関係とは言い切れません。したがって、「この場は部下を追い込むためではなく、成果を出しやすくするための対話の場である」と伝えつつ、評価そのものの場とは分けて運用することが、本音を引き出す土台になります
Q4. 部下の主体性を育てるために、アドバイスの加減はどうすべきですか?
A. 「材料は用意し、調理は任せる」というスタンスが理想的です。 すべてを指示するマイクロマネジメントは、部下のやる気を削ぎます。一方で丸投げも禁物です。上司は過去の事例やリソース(材料)を準備し、それをどう組み合わせるか(調理)は部下に任せる「自由度」を提供しましょう。「自分で工夫した」という実感が、当事者意識と行動変化を生みます。

Q5. 1on1を具体的な「行動変化」に繋げるためのステップは?
A.最後に「最初の一手」と「期限」を合意し、次回冒頭で必ずフォローしましょう。 対話だけで満足せず、「いつまでに何をするか」を、相手がイメージできるように、具体的に決めることが必須です。また、次回の1on1の冒頭で「前回決めたアクションはどうだったか」を必ず振り返ってください。この継続的なフォローアップのサイクルが、部下の不安を解消し、確実な成長へと繋がります。